矯正治療の結果に満足できない
2023/09/05
歯列矯正を受けようと相談したとき、患者さまはよりまっすぐで美しい笑顔が欲しいから決断したことでしょう。もっと自信を持ちたい、そして口の中の納得いかない部分とご自身で認識している不満を修正したいと考えています。それ自体は決して間違っていません。
当院では、当院で考えうる様々な矯正器具を使用し精度を高め、可能な限り結果を予測してお伝えしています。それでも患者さまの笑顔を 100% 完璧に作ることはできません。どんなに治療計画を練り上げて、それを事前に説明しても、残念ながら当院と患者さまは心の中で別のことを思い描いていることが起こります。そのような場合、取りうる選択肢は以下の通りです。
審美歯科の治療を検討する
歯並びが治っても、他の問題で悩みがでていることがあります。歯がまっすぐになると、次第に歯茎の色や大きさ、そして歯そのものの形、サイズ、色が自分の望むものでないと気づくことがあります。そういった場合には審美修復・審美補綴の治療を用いれば、ご自身の理想に近づくかもしれません。
美容整形とも相談しましょう
顎の大きさや形、顔つきが自分の理想と違っていると判明することがあります。矯正治療を行うことで歯列はまっすぐになりますが、顎の形や大きさ、ひいては顔つきが以前と違って気になるということが起こる可能性があります。その場合、歯科領域だけで解決しようとせず美容整形や形成外科などへも相談することで、患者さまの悩みが軽減されるかもしれません。
時間の経過とともに歯は移動します
後戻り
矯正治療後に直面するもう一つの問題は、年齢を重ねるにつれて自分の歯が再び歪んでいることに気づくことです。事実として、時間の経過とともに歯は移動していきます。これは絶対に避けられません。
リテーナー装着後、すぐに異変に気づいた場合には再度矯正器具を装着することになる人もいます。リテーナー装着後すぐの後戻りには何の問題もありません。当院のせいでも、患者さまのせいでもありません。
ただし、何年か経過して自分の歯が最初の頃より移動していることに気づくことがあります。長期間の経過により徐々に移動していく歯には様々な要因が複雑に絡み合っています。ある程度、許容していただくか、さらに時間とお金をかけて再治療をするのかは最終的には患者さまの判断となります。