矯正治療のとりくみについて
2023/06/24
矯正治療の必要性
ガイドラインに準拠した治療計画を
2007年、当院で本格的にインプラント治療を臨床導入しました。当時は情報も限られておりましたので、スタッフ一同でカリフォルニア大学ロサンゼルス校で開催されたピーター・モイ先生の講義を受講した後、患者さんの同意を得て少しずつ症例を集めてきました。
ちょうど同じ頃、ITI(国際インプラント再生医学会)よりトリートメントガイド(通称・ITIコンセンサス)が発表され徐々にインプラント治療にまつわる成書が充実するに至るなど文献でも概ね出揃ったのです。 ITIトリートメントガイドでは「咬合の評価は調和のある機能的なインプラント支持の修復を計画する際、必要不可欠である。インプラント修復が困難にさせるとき‐中略‐歯の位置を変更する計画を立てる‐中略‐」と記載されてはいました(ITI Treatment Guide Volume1 p26 第3章術前分析と補綴治療計画)。
歯列不正から目を背けない
大学院での学び
2014年、UDE・IMCの修士課程にいた私はフォード・コーリー先生から「インプラント治療計画を立てる際、自然に調和がとれている歯列が望ましい。インプラント治療が歯列不正への治療介入を否定するものであってはいけない。」と習いました。 私の中でも、インプラント=欠損補綴という考えが強かったので、できるだけ教えどおりに治療計画を立てるようになりました。歯列不正はないだろうか?という視点で治療計画を立案するようになり、その過程で当院の矯正治療が徐々に増えていったのです。
もともとは、インプラント治療のための矯正治療だったのですが近年では矯正単独治療を希望される方も増えてきました。マウスピース矯正についても2008年から実績があります。 多くの過去の症例からも次につながるヒントがあり、日々臨床の予後の向上に努めています。