海外歯科大学院留学とは…Master of Science in Implantology
2021/09/12
海外歯科大学院留学のメリット
日本の大学では、臨床専門医養成プログラムがありません
日本は海外、特に欧米と制度が異なり、大学で臨床に対する専門医養成プログラムがありません。また日本では、矯正・歯周・インプラント・歯内療法等を治療するのに学会専門医の肩書も必要ありません。しかしながら、学会専門医でなくとも長年様々なスタディグループに所属し、何度も高額なセミナーを受講し、専門治療を得意とする歯科医師はいます。
一方でアメリカやヨーロッパ各国では、専門医養成の歯科大学院プログラムが充実しています。大学院教育のゴールはその分野の専門医として一本立ちすることで、そのゴールに向けて2〜3年間で集中的に臨床の技術と、そのバックグラウンドとなる知識が与えられます。そのため世界各国から留学する歯科医師が近年増加しています。
大学卒業後、臨床の専門医をめざすのなら、時間とお金が許すならばですが、留学を決意されることを強くお勧めします。しかし留学は、違う国で生活することですから、大きなリスクを伴い大きな困難に立ち向かうことでもあります。 その困難を乗り越え無事に留学を終えられたら、日本という国に足りない部分を痛感すると同時にすばらしさも理解できます。今現在この新しい視点は、私の最大の経験・自信となっています。
Master of Science in Implantology 取得までの足取り
University of Pennsylvania ;International Visiting Scholar Program
私は、もともと歯学部在学中から海外留学に興味がありました。もちろん、その時は実際にどうすればよいかなどわかりませんでした。歯科医師としてインプラントを専門に勉強したいと考えていましたから、国内のセミナーやスタディグループを受講するか、または海外の歯科大学院で学んでみようか?と漠然と考えていました。
歯学部在学中に、あるインプラントセミナーに参加しました。その講師をなさっていた他大学の留学経験者である先生に「海外に留学したい」とお話をしたところ、幸いにして興味を持ってもらえたこともあり University of Pennsylvania Department of Periodontics ;International Visiting Scholar Programを紹介してくださり受講許可証(Accept Letter)を手に入れました。人の繋がりに感謝したのは言うまでもありません。 その後、歯科医師国家試験の準備の傍ら、留学に向け英語勉強をして過ごすも、歯科医師臨床研修制度を考えていませんでした。お世話になった先生には申し訳なくも思いましたが、結局このプログラム受講をあきらめる決断をしました。
大学での臨床研修期間は、なかなか英語勉強の時間は取れなかったのですが、よりよいステップアップを求めて、アメリカからヨーロッパの歯科大学院での Master of Science in Implantology 取得という新しい道を探しました。 ここではコネクションも無ければなんの前情報もなく、HPを見ながら大学の出願先探し。もちろん、過去にこれらコースを修了した日本人が誰もいないという完全に未知の世界でした。